芹乃栄(せりすなわちさかう) 芹の菜飯・芹根の魚醤炒め

1月5日~9日は、芹乃栄(せりすなわちさかう)の候。

七十二候のひとつです。

 

1年を二十四に等分したのが二十四節気、さらにそれぞれを三等分して七十二に分けたのが七十二候。

約5日ごとにそれぞれの季節時点に応じた自然や動植物の様子を短い言葉で表現することで、季節の移ろいが表されています。

 

芹乃栄(せりすなわちさかう)とは、芹が盛んに茂る頃。

今はハウス栽培などで、季節を問わず通年出回っているのでわかりにくいですが、本来は旬のはしりの時期にあたるようです。

 

芹は、春の七草のひとつでもあり、七草がゆでいただくこともありますが、

今年は、秋田の三関のせりが手に入ったので、芹の菜飯にすることにしました。

 

三関のせりは、根もおいしく、以前秋田で食べた、芹根のおひたしが美味しかったのが忘れられません。今回は根と、根元から10cmくらいは炒めものに。

 

根元10cmより上は、熱湯でサッとゆでたらザルに上げ、サッと水をかけて冷まして水きり。さらに、ペーパーに挟んでよく水けをきります。

 

1cm幅に刻み、

醤油を小さじ1、塩を小さじ1/4を加えて混ぜて5分くらいなじませたら、

炊きたてのご飯(米1.5合分)に、白ごまと一緒に混ぜて出来上がり。

 

根元は、ちりめんじゃことゆでたけのこと一緒にごま油で炒めて、石川の能登魚醤、「いしる」で味付け。

根元は土のよい香りと、うま味や甘みがあるので、うま味のしっかりとした魚醤ともよく合いました。

昆布とかつおの出汁に、大和いものすりおろしと、自家製の梅干しを入れた、梅とろろ汁と一緒にいただきました。

 

年末の疲れがなんとなく尾を引いていたのですが、芹の香りに癒されて、カラダがすっと整った気がしました。

季節に合った食事をいただくことは、日本の時候に合ったその時に必要なものをいただくことなのだなぁと改めて。

 

Same Category Posts

ぷりっと脂ののった穴子を白焼きにして炊き込みご飯に。調味料は塩と淡口しょうゆだけ。喫禾了の出汁も味の決め手に☆香りとうま味の競演です。
『芹が盛んに茂る頃』を指す七十二候に合わせて、芹の葉から根まで丸ごといただきました。