以前投稿した「米の洗い方」の続きです。
お米を洗う時は、
お水を注いだらなるべくすぐにそのお水を捨てて、「つまみ洗い」をする。
そして、数回水を変えて濁りを除いたら、5分ほど水きりを。
とご紹介していました。
ここからは、何を使って炊飯をするか、ということでも変わってきますが、
今回は土鍋を使った炊飯について。
炊飯専用の土鍋というのもあり、その場合は二重フタの構造だったり、炊飯時間もその土鍋ならではのものだったりしますが、
ここでは、一般的な一重フタの土鍋で、いつも実践している方法を書き留めたいと思います。
まず、使っている土鍋について。
こちら、わが家で長年使っているものです。
底が丸く、フタは一重。フタには蒸気穴が開いています。
そもそも、「シチュー鍋」として作られていた土鍋で、かなり土に厚みがあって重量があり、保温性が高いです。
一般的な土鍋というと、もうちょっと浅めで口径が広いものが多いと思いますが、
基本的には工程に変わりはありません。ただ、浅くて口径が広いと、水分の蒸発が早いので、
炊飯の水分量を少し増やすのが良いと思います。
さて前回の「米の洗い方」で行っていた、水きりの後の続き。「浸水」を行います。
浸水するお水は、そのまま炊飯にも使います。
わが家ではミネラルウォーター(軟水)を使っていますが、おいしく飲めるお水であれば浄水などでも。
お米と同じ体積のお水を注ぎ、
ぴったりとラップをして冷蔵庫へ。
冷蔵庫で1時間(60分)おきます。
繰り返しになりますが、浸水は、
がおすすめです。
お水の量は、新米の時期には少し少な目にしたり、お米の品種やお好みの固さに合わせて
変えていただくのが良いと思いますが、『基本は同量』としておくと、覚えやすいと思います。
今回は、3合のお米を炊くので、お水も3合。つまり、540mlです。
なぜ冷蔵庫で1時間なのか、というと、2つの目的があります。
① 炊飯前のお米の温度を一定にすること
② 低温でお米にしっかりと水を吸わせる必要時間であること
① については、この時の温度は、加熱の時間と関わりがあるので、また後ほど解説します。
② は、低温だと、お米への浸水がゆっくりと進行しますが、その上でよい状態になるのが1時間、という目安です。
もし時間短縮を優先する場合は、常温で40分でも。
以前いろいろと時間の実験をしたところ、40分以上がぐっと仕上がりに差が出る結果に。
逆に、前日から浸水しておきたいような場合(8~10時間浸水することになる)は、冷蔵庫浸水が良いと思います。
常温だと、浸水しすぎてお米が砕けやすくなって炊き上がりがべちゃっとしたり、浸水の間に雑菌が繁殖したり、という原因になります。
浸水が終わったら、いよいよ炊飯です。
ここからはとてもシンプル。
と覚えておくと良いと思います。
浸水したお米とお水を鍋に入れて、中火にかけ、沸騰するまでの目安が10分。
ここ、10分をかけて沸騰させるというのがポイントで、じわじわと温度が上がっていくことで、
すぐに沸騰してしまうよりも、お米の美味しさが引き出されるそうなのです。
そういうわけで、冷蔵庫浸水での、お米の温度が大事ということでした。
(冷蔵庫で浸水すると10℃前後になります)
土鍋を火にかけます。
その時、土鍋は鍋底が乾いた状態で。水で濡れていると、割れやすくなります。
まずは中火にかけて
10分たつと、湯気が上がって沸騰しているのが分かります。
もし、10分経たないうちに沸騰したら、そこまで次に進みます。
逆に、10分経っても沸騰しない、という場合は、加熱時間を延長して沸騰させます。
鍋から湯気が上がって沸騰したら、ここからはとろ火にして15分。
なるべく弱い火で、放っておいて大丈夫。
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15分加熱した後ですが、最近実践している裏技をプラス。できたらやってみてください。
いったん、火を止めて2分待ったら、再度火をつけて強火で1分加熱。
上にたまった蒸気を鍋底におろし、最後にまた蒸散させることで、お米がよりしゃっきりとします。
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おいしい土鍋炊きご飯完成です。
炊き上がったら、なるべくすぐにほぐすと、蒸気と水分が偏らず良いですね。
また別の素材の鍋や違う形の土鍋、炊飯器でのポイントなども、記事にしたいと思います。